嵐“解散”コンサートは空前絶後！ ５大ドーム計５０公演「２５０万人」動員も
2020年末をもってグループとしての活動を休止した国民的アイドルグループ・嵐。その活動休止前の“ラストコンサート”は、まさに日本音楽史に残る空前絶後の一大イベントであった。5大ドームツアーというスケール、50公演という前人未到の回数、そして動員数250万人という桁外れの数字は、まさに「嵐」というグループが築き上げてきた20年以上の歩みと、圧倒的な人気の証だった。
■ 嵐の歴史とラストコンサートまでの道のり
嵐は1999年にデビュー。大野智、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也、松本潤という個性豊かな5人で構成され、デビュー当初から注目はされていたものの、最初からトップアイドルの座にいたわけではない。しかし、2000年代中盤からじわじわとその存在感を強め、2007年以降は音楽番組やドラマ、バラエティ番組での活躍を通じて国民的グループへと成長した。
そんな嵐が2020年12月31日をもって活動を休止すると発表したのは、2019年1月のこと。突然の発表は日本中に衝撃を与えたが、同時に彼らの真摯で誠実な姿勢が、多くのファンから理解と共感を得た。
活動休止を前にして、彼らはファンに「ありがとう」を届けるべく、史上最大規模となる5大ドームツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」を企画。札幌ドーム、東京ドーム、ナゴヤドーム、京セラドーム大阪、福岡ヤフオクドームという全国の主要ドームを巡り、実に50公演を行うという前例のないスケールで、まさに「空前絶後」のフィナーレを演出した。
■ 50公演で250万人動員という異次元の数字
「ARASHI Anniversary Tour 5×20」は、2018年11月から2019年12月まで断続的に行われたもので、その後も追加公演として開催され、最終的に50公演、総動員数約250万人という記録を樹立した。
通常、ドーム公演といえば1ツアーで10〜15公演程度が一般的であり、50公演というのは業界でも驚きを持って迎えられた。しかも、単なる数合わせではなく、どの公演も徹底的に演出や構成にこだわり抜かれ、ファンの心に深く残るものとなった。
それを可能にしたのは、嵐のメンバー5人のプロフェッショナリズム、そしてファンとの「絆」だった。どの会場も満席で、ファンたちは嵐の音楽とパフォーマンス、そしてその人柄に涙し、笑い、拍手を送り続けた。
■ 感謝と未来へのメッセージに満ちたステージ
ラストコンサートは、単なる「解散ライブ」ではなかった。嵐はあくまで「活動休止」という選択をしたが、その根底には「一度立ち止まって、それぞれの人生を歩む」という強い意志があった。その想いはコンサートの随所に散りばめられており、ファンに対する深い「感謝」と、未来に向けたポジティブな「希望」のメッセージとして表現されていた。
代表曲「A・RA・SHI」や「Love so sweet」、「Happiness」など往年の名曲はもちろん、20周年を記念して制作された新曲「5×20」では、メンバーの想いがリリックとして丁寧に紡がれ、観客の涙を誘った。「ありがとう」の連呼は、嵐がファンをどれだけ大切に思ってきたかを痛感させる瞬間であり、まさに「愛」の結晶だった。
■ ファンにとっての“最後”と“始まり”
このコンサートツアーは、ファンにとっても「最後」ではあるものの、「終わり」というよりは「新たな始まり」と捉える人も多かった。活動休止とはいえ、嵐はその存在を否定せず、むしろ大切に温めながら、いつかまた何らかの形で戻ってくる可能性を残した。
そのことが、ファンにとっての“心の支え”になった。SNSでは「いつまでも待ってる」「5人の道を応援したい」といった前向きなコメントが多数見られ、嵐とファンの間にある深い信頼関係が浮き彫りとなった。
■ 社会的影響と経済効果も絶大
嵐のラストコンサートツアーは、音楽業界だけでなく、日本社会全体にも大きな影響を与えた。コンサートによる直接的な経済効果は数百億円規模と試算されており、宿泊、交通、グッズ、飲食など関連産業も活気づいた。
さらに、嵐はSDGs関連の活動や被災地支援など社会貢献活動にも積極的で、その姿勢も多くの支持を集めた。活動休止を通じて「アイドルの新たなあり方」を提示したともいえるだろう。
■ 終わらない物語としての嵐
活動休止からすでに数年が経過した今もなお、嵐の存在感は薄れることはない。メンバーそれぞれが俳優、司会者、ナレーター、舞台俳優など多岐にわたるフィールドで活躍を続けており、その度に「やっぱり嵐はすごい」と感じさせてくれる。
ファンにとって嵐は、単なるアイドルグループを超えた“人生の一部”であり、その影響は世代を超えて広がっている。彼らの音楽、言葉、姿勢は、これからも多くの人々の心の中で生き続けるだろう。
終わりに
嵐の“解散”コンサート、正式には「活動休止前ラストツアー」は、まさに「空前絶後」の名にふさわしい伝説的な公演となった。その規模、内容、感動、そして社会への影響のすべてにおいて、今後同じようなことが起こる可能性は極めて低い。
250万人を動員したという数字以上に、「人の心を動かした」という事実こそが、嵐というグループの真の偉大さを物語っている。
そして私たちは知っている。嵐という名の物語は、まだ終わってはいないのだと。彼らが再び5人で集うその日まで、ファンの“嵐愛”は続いていくだろう。
