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大正時代の曾祖母の店をリノベーション 街の賑わい拠点に 新たな100年のスタート  (23/09/17 21:00)

新型コロナの影響などで、街なかでは空き店舗や空き家が増えている。そんななか、創業を志す若者をサポートする取り組みが、地域との繋がりを生み新たな風を巻き起こしつつある。

<起業に向けリノベを学ぶ>
「リノベーションは作り変えたりすることによって、建物そのものが新しい価値を持っていく」
福島県が主催する「まちなかリノベ塾」は、全11回の講義を通じて建物のリノベーションなど起業に向けたノウハウを学ぶ。リノベ塾の背景には、課題でもある賑わいづくりの創出がある。

<空き店舗や駐車場が増加>
福島県の商業まちづくり課・宮澤直樹主事は「空き家や空き店舗が増えている状況が続いていて、その中で街のにぎわいを作り出そうと」と講義の意味を語る。福島市では新型コロナ前の2019年に87軒だった空き店舗は、2022年に100軒に増加。また、駅前中心部の3分の1が駐車場となっている。

<開講から5年 実際に起業した人も>
2018年から始まったこの「リノベ塾」 飛び立った卒業生たちが、街に新たな風を巻き起こし始めている。2023年7月に福島市飯坂町にオープンした「オノデラ百貨店」運営する小野寺大樹さんと遠藤慧毅さんは「リノベ塾」で学んだ卒業生。

<育った街並みが失われる>
オノデラ百貨店の小野寺大樹さんは「子どものときに育った土地や、それに紐づく建物が失われていって、非常に残念で何かできることはないかという思いでずっとおりました」と話す。かつて年間177万人の観光客で賑わった福島市の飯坂温泉。2022年は57万人に留まり空き地や廃業した旅館などが目立つ。

<曾祖母の店をリノベーション>
オノデラ百貨店の2人が目指すのは、地元の人と観光客が交流する拠点。小野寺さんが「日の光が入りやすく、それでいて温かみがあるそういった空間になるように、工夫している」と紹介するのは、もともと小野寺さんの曾祖母が大正時代にオープンした洋品店「小野寺百貨店」があった場所。

<住民と観光客の交流拠点に>
リノベ塾の卒業後、築90年の建物をリノベーション。元々の梁や天井はそのままいかし、1階はカフェ・2階はコワーキングスペースに生まれ変わった。小野寺さんは「塾で学んだのは、考え方を整理して”何を誰に伝えたいのか”をしっかりとまとめて、伝えやすく整理しておくこと。結果的には120点!すごくいいものになって、ありがたいなと。リノベ塾に行って、本当に良かったなと思っています」と話す。

<認知症カフェを開催>
この日やってきたのはデイサービスに通う高齢者や大学生。小野寺さんの本業は、薬局や介護事業など10の事業所を展開する企業の社長。認知症の高齢者も若者も、世代に関係なく交流してほしいと企画した。
参加した高齢者は「とても楽しかった」「皆さんとお話させていただいて、これから時々ここお邪魔したいなという気持ち」と話し、医療系の大学に通う学生は「一人だけで生活していると、気持ち的にも落ち込んで来てしまう人もいるので、こういう機会があると、自分も心が楽になったり楽しかったりするので大切だなと思った」と話した。

<接点づくりが賑わいのスイッチ>
地域の住民も観光客も、子どもから高齢者まで。この接点づくりこそが街の賑わいのスイッチとなる。小野寺さんは「住みやすい土地・働きやすい土地・子育てしやすい土地、それでいて老後も安心できる土地。そういう賑わいがあって暮らしやすい街になる。その拠点の一つに、ここがなればいいなと思っています」と語る。

大正時代から100年。飯坂町とともに歩んだ「オノデラ百貨店」が、またこの場所で新たな100年のスタートを切った。

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