プロ野球の歴代超強力打線紹介 其の壱は、まだ記憶に新しい2018年の埼玉西武ライオンズ。
通称、山賊打線、獅子おどし打線と呼ばれます。
西武打線はそれ以外のシーズンでもパ・リーグ随一の強力打線と言われ、特に打者有利となる夏はえげつなく、「夏の西武」なんて呼ばれ方もする程です。
その「夏の西武」級が1シーズンに渡って続いたのが2018年。
■内容
このシーズン、チーム防御率4.24、失点653とリーグワーストで投手陣が崩壊。
にも関わらず開幕8連勝から一度も他に首位を譲らずにリーグ優勝というおかしなことをやって退けたのが2018年の山賊打線。
1シーズン792得点(1試合あたり約5.5得点・プロ野球歴代3位)を叩き出し、試合終盤に8点差をひっくり返すなどエグいことをやっていました。
この年は最多安打に秋山、打点王に浅村、本塁打王に山川が輝き、ベストナインに秋山、源田、浅村、山川、森の上位打線5人が選ばれています。
6番に勝負強い外崎がいるのに加え、下位打線にも西武打線を支えてきたベテランの栗山、中村、俊足の金子など、気の抜けない打線であったことは確実です。
前年に圧倒的な投手力で優勝した福岡ソフトバンクホークスの工藤監督も「うちの投手陣でも抑えられなかった」と完全敗北を認めるほど。
チーム打率は最終的に.273に落ち着いたものの、GW時に.295という脅威の打率を残し、プロ野球記録を持つ2003年のダイハード打線(福岡ダイエーホークス・チーム打率.297)に匹敵するという声も上がっていたほどでした。
■個人的総評
得点、打率共に2003年のダイハード打線が上回っています。
ただ、数字は単純に比較できない点と、ダイハード打線には斉藤、杉内、和田、新垣という4本柱の先発陣がいました。
投手陣が崩壊する中、143試合、常に首位をキープし続けた山賊打線は、最も重要な「勝つ力」がダイハード打線を上回る最強の打線だったのではないかと思っています。
■個人打撃成績
1 中 秋山翔吾 .323 24本 82打点 15盗塁 OPS .937 最多安打、ベストナイン、ゴールデングラブ
2 遊 源田壮亮 .278 4本 57打点 34盗塁 OPS .707 ベストナイン、ゴールデングラブ
3 二 浅村栄斗 .310 32本 127打点 4盗塁 OPS .910 打点王、ベストナイン
4 一 山川穂高 .281 47本 124打点 0盗塁 OPS .985 本塁打王、ベストナイン、最優秀選手
5 捕 森友哉 .275 16本 80打点 7盗塁 OPS .823 ベストナイン
6 右 外崎修汰 .287 18本 67打点 25盗塁 OPS .830
7 指 栗山巧 .256 8本 52打点 1盗塁 OPS .766
8 三 中村剛也 .265 28本 74打点 1盗塁 OPS .876
9 左 金子侑司 .223 1本 34打点 32盗塁 OPS .577
■チーム打撃成績
打率 .273
安打 1351本
本塁打 196本
得点 792点
盗塁 132