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【京都市京セラ美術館】歴史的美術館建築の大規模リノベーション

京都市美術館は、京都市左京区岡崎の岡崎公園にある美術館。
1933年(昭和8年)開館、公立美術館としては東京都美術館についで日本で二番目に開館しました。
2020年のリニューアルに伴い京セラが命名権を取得し、2020年(令和2年)3月21日の再オープンに先立ち2019年から京都市京セラ美術館の呼称を用いています。
館長はリニューアル案の設計者でもある建築家の青木淳氏。
改修にあたり大事にしたのは もともとの建物にあったものの 見失われていた東西軸を強調するということ。それは、神宮道に面した西側の広場から、西玄関、中央の大陳列室、東玄関、その東にある東山を背景にした日本庭園に至る軸線で、長期間使われなくなっていた空間の可能性を発掘し、観客の動線が大幅に刷新されました。

まず玄関周辺にミュージアムカフェやミュージアムショップなどの開かれた施設を置くために、西側広場を掘り込んでスロープ状の広場「京セラスクエア」とし、掘り込みであらわになった従来の玄関の下側の地下一階部分にガラスをはめて、新玄関やカフェ・ミュージアムショップなどからなる「ガラス・リボン」という空間を作り出しました。観客は地下一階から入り、かつて地下下足室だった空間から新設の大階段を経て中央ホール(旧大陳列室)に入ります、この中央ホールが館内各所へのハブとなっています。

本館の北側(北回廊)が企画展・公募展などに使われ、南回廊1階にはこれまでなかった美術館コレクションの常設展示室(1,000平方メートル)が設けられています。
館内の開館以来の装飾などはほぼそのまま残し、美術館の歴史を継承。
南北にある中庭が設備機器に占拠され非公開になっていたのを改め、南中庭を復元し「天の中庭」とし、北中庭はガラス天井を張った吹き抜け空間「光の広間」にしました。
美術館の北東側にあった収蔵棟は、新たな設備室および現代美術に対応する1,000平方メートル規模の新展示室、収蔵庫、オフィス等を収容した新館「東山キューブ」として改装され、屋上庭園も設けられています。
その外側に広がる地泉回遊式庭園は、明治42年(1909年)に作られた京都市商品陳列所の庭園が前身で、近代京都を代表する作庭家 七代目小川治兵衛(植治)が作庭したものです。京都市美術館建設のために京都市商品陳列館が撤去された後にも庭園は残され現在に至っています。

旧正面玄関付近の階段や照明などの意匠はすばらしく、現在の動線より少しそれているため人影もまばらですが、ぜひ見ておきたいポイントです。

※京都賞は、1984年に稲盛和夫(京セラ株式会社名誉会長)設立による公益財団法人稲盛財団の創設した日本の国際賞です。
東広間にある京都賞の展示コーナーがあります。

※2021年夏、日本で初となるフランスの彫刻家フランソワ・ポンポン(François Pompon, 1855-1933)の回顧展が開催されていました。フランソワ・ポンポンは、19世紀後半に彫刻家を志し、20世紀初頭に革新的なスタイルの動物彫刻を完成させました。彼の作品の特徴は、身近な動物から、動物園で見ることのできる異国の動物まで、その形態と動きを観察し、彫刻に生命あるフォルムと美しいシルエットを与えていることです。
私たちのよく知る動物たちが、抽象化されつつも愛らしさを残した作品となって、誰にでも親しみやすく、見る人を幸せな気持ちにさせてくれます。近年、ポンポンの名は国内でも知られはじめ人気が高まっています。

なお本展は、京都市京セラ美術館で開催の後、名古屋市美術館(愛知)、群馬県立館林美術館(群馬)、佐倉市立美術館、他1館の5会場巡回を予定しています。

☆https://kyotocity-kyocera.museum/

♪Harosichord Fugue-Sir Cubworth

#京セラ美術館 #青木淳 #岡崎公園 #大規模リノベーション

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